丸藤正道「これもNOAH」発言が大反響:三沢光晴の遺志をめぐる“NOAH論”にファン熱議

 5月9日、ネット上で“NOAHとは何か”をめぐる議論が大きな広がりを見せた。発端となったのは、丸藤正道がファンから寄せられた疑問に真正面から答えた一つの投稿だった。

 あるファンが丸藤に向け、「ヨシタツやOZAWAのような今の路線で良いのか」「三沢光晴さんのNOAHがなくなってしまう気がする」と投げかけたことから空気が動いた。かつてのハードヒット路線、四天王プロレスの流れを色濃く受け継いでいた時代のNOAHと、現在のユニット戦やエンタメ色、外部交流を積極的に取り入れるスタイルとの違いに戸惑う声だった。

 これに対し、丸藤は静かに、しかし非常に重みのある言葉で返した。

「『これもNOAH』と言ってくれると思います」

 さらに、自身が長年三沢光晴のすぐ側にいた立場であることも踏まえ、「NOAHという名前を残し、みんなで作り上げていることを三沢さんは喜んでくれていると思う」と続けた。

 この発言は一気に拡散。閲覧数は10万を超え、リプライ欄ではファン同士による“NOAH論”が次々と交わされる状況となった。ただ、興味深かったのは、その空気が単なる対立ではなかったことだ。

 もちろん、「昔のNOAHが好きだった」という声はある。三沢、小橋、秋山、力皇らが激闘を繰り広げていた時代のイメージが強いファンほど、現在の変化に驚くのは自然なことだろう。しかし、その一方で、多くのファンが丸藤の言葉に深く共感していた。
 
 特に頻繁に引用されていたのが、三沢光晴の有名な言葉である。

「変化なくして未来なし」

 このフレーズを持ち出しながら、「むしろ今の多様性こそNOAHらしい」「固定観念に縛られないのが三沢さんだった」という意見が数多く見られた。

 さらに印象的だったのは、「これがNOAHではなく“これもNOAH”」という考え方が、多くのファンに共有されていた点である。かつてのスタイルだけを正解にするのではなく、時代ごとの色を受け入れながら進化していく――その柔軟さこそがNOAHの精神ではないか、という空気が広がっていた。

 近年のNOAHは、CyberFight体制の中で様々な挑戦を続けている。ユニット抗争、外部団体との交流、新世代の台頭、エンタメ性の強化。古参ファンからすれば驚く部分もあるだろう。しかし、その一方で新規ファンが増え、会場の熱量が変わってきているのも事実だ。

 だからこそ、今回のやり取りは非常に象徴的だった。

 これは単なる“昔派vs今派”の争いではない。むしろ、NOAHを好きだからこそ生まれた議論だった。そして、その中心にいた丸藤正道が逃げずに言葉を返したことで、ただの炎上ではなく、“対話”として成立したのである。

 プロレスは時代と共に変化する。新日本も、全日本も、ドラゴンゲートも、それぞれの時代ごとに色を変えてきた。NOAHもまた、その流れの中にいる。

 だが、その変化の中でも、“NOAHを守りたい”という想いそのものは、ファンも選手も同じなのだろう。

 丸藤の言葉には、そうした空気を改めて確認させる力があった。

 三沢光晴が作ったNOAH。そして今の選手たちが作っているNOAH。その両方を愛しているからこそ、これだけ熱い議論になる。そこには間違いなく、今もなお続く“NOAH愛”があった。


 なお週刊ファイトでは、最新のプロレスリング・ノアの大会を現地取材している